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■2004.1.31
津田沼で一日勉強会。始めはどうなることかと思ったが、なんとか付いていっている。わからないものが少しづつ形になって、自分のやりたいことが少しだけ見えて来た。女ともだちというのが、概念としてはわかっているのだが、一度に大勢の友だちと付き合うことが稀なのでかなり疲れる。学んだことを一つづつ頭の抽き出しに入れて復習しよう。日常と非日常の境をどこにいれるかだ。自分自身を知ること、何ができるのかと再確認すること。一月はあっという間に終わってしまう。
■2004.1.30
いらないDMメイルを整理したらずいぶんと楽になった。趣味や仕事であまりにもたくさんのメイルを貰っていると、全部読む時間がない。午前中に来週のイベントの確認をし、待ち合わせ場所を決める。午後、打ち合わせがひとつ。仕事の棚卸しと引き継ぎをする。夕方、歯の治療に祖師谷まで出かけた。一月は風のように過ぎていく。
■2004.1.29
永田町で打ち合わせをする。この景色には馴染みがある。和やかな話し合いをして別
れた。麻布十番から会社まで歩く。日射しは明るく、寒くもなかった。今年は梅の当たり年なのか、ここの近辺の寺社の紅梅が見頃だ。都会で花を愛でるのは楽しい。午後、まとまった時間が取れたので、懸案事項に取りかかる。仲間がいれば、なんでもできるのに一人だと自分に甘えていい加減にしてしまう。通
勤のお供に毎日一冊の本を読み終える。知識は身に付くよりも早く、頭からこぼれ落ちていくようだ。
■2004.1.28
午前中にトレーニングがひとつ、午後は仕事の棚卸しをする。仕事の引き継ぎの合間に、自家製のチョコレートケーキを持参し、10時のおやつにした。もう少しブランディーを効かせた方がいいかもしれない。大人の味だ。午後、打ち合わせがひとつ、セミナの集客がいまひとつなのでフォローメールを作る。こちらはあと一週間しかない。二月がすぐそこまで来ていて、公私共に慌ただしい日々を送っている。夜、そごうで食材を調達。牛肉も鶏肉も危ういので、鮮魚を買い占める。食生活が不安定になると、気持ちも落ち着かない。川崎大師の久寿餅にきな粉をたっぷりかけていただく。
■2004.1.27
夕方から下馬まで出かける。白金高輪まであるいて、都98で目黒経由碑文谷五丁目交差点前まで向かった。途中、権之助坂や大鳥神社と懐かしい地名が続く。碑文谷で降りて、ここの麦とろ飯が美味しいというのでわざわざ立ち寄る。とてもヘルシーな料理で満足。柿の木坂交差点から環七、駒沢通
りとあるいて下馬六丁目までたどり着く。知らない町を夜歩いてよく迷わなかったと思う。七時から知人の家でみなが集まって新年会。帰りは学芸大学まで出て、中目黒、東京経由で帰って来た。今年も行事が盛り沢山。忙しい日々を送れそうだ。
■2004.1.26
月曜の朝、一段と寒さが厳しいが快適通勤を目指し、麻布十番から歩く。午前中にトレーニングがひとつ、午後は打ち合わせがひとつ。ぼんやりしていると何も終わらない。レポートを作りながら、今週の予定を確認する。新しい日々が、新しい出会いが、どこかで待っていないと退屈で死んでしまうだろう。同じことをしていればいつかは飽きる。熟練したら、空いた時間を新しいことに振り向けて忙しく過ごそう。鰯つみれ団子を作っていたら、猫二匹が寄って来た。鰯も食べるのである。つみれ汁に牛蒡のささがけを入れるのは、藤が丘で教わった。サーモンの刺身が美味。食後にメロンを食す。冬の夜は、お家ご飯が最高。デザートにアップルパイを少しいただく。
■2004.1.25
朝から館山まで出かける。鴨川経由で三芳村、千倉、館山と向かう。この日、マラソン大会があって、町の中は賑わっていた。新鮮な野菜を入手し、知人の家に立ち寄り、近況を述べ、いつもの店で昼を取る。昔、毎週訪れていた町に一月ぶりでやってくる。都会回帰が始まって、自然に親しむ機会が少なくなったが海辺の町は優しい。駐車場で並ぶこともなく、渋滞箇所もない。冬なので野鳥が目立った、お天気がよいせいか海が青い。帰りに三芳村でポピィーを買って、早春の香りを楽しむ。静養したので、クリエイティブな気分でアップルパイを焼く。
■2004.1.24
横浜中華街で会合があるので、朝から出かける。千葉、横浜間は快速電車で繋がっているので、快適な小旅行だ。関内から降りて、まず、天仁茗茶で烏龍茶を購入。ここでは棚に並んだ好きなお茶を試飲して選ぶことができるので、いつも利用している。中国式お茶の作法をみているのも楽しい。まだ、時間があるので、家具や工芸品、食料品などをじっくりと眺めて過ごす。中華街は小奇麗になった。昨年のSARSの影響もあるのだろう。ホリディインが名前が変わり、ローズホテルになっていた。昼から三時間余り、久しぶりに仲間が集まり、美味しい食事を食べながら、豊富な話題であっという間に時間が過ぎてしまう。なかなか得難い友だちだ。帰りにシュウマイとかめ出し紹興酒を調達する。春節なので龍の踊りがあって、関内には戻れない。代わりに元町経由で石川町から帰って来た。充実した一日だった。
■2004.1.23
午前中にセミナ情報を完成させる。読み出した 本が思いがけずに面
白く、中身が充実しているのでamazonで調べて新中古を注文した。ここにはずいぶんとお世話になって、利用させていただいている。好きなサイトは、知的でシンプルで信頼性があること。夕方、千葉市で打ち合わせがひとつ。千葉駅から高架下アーケードを通
り、葭川公園に抜ける。かつての大通りがさびれて、新たに作られた通りはざわざわしている。渋谷や原宿の賑わいとは質が違う、単なる通
行人ばかりだ。夕暮れ時、図書館広場から見る町並みは、まだ空に青さが残っていて、夕焼けの茜色と空色が重なって、絵のように美しい。自分の住んでいる町にこんな一瞬があるのを知らなかった。図書館で、【ダニエル・バレンボイム自伝 音楽友之社】、【近世歌舞伎舞踊作品 恋多き女たち】、【江戸・東京近郊の史的空間
地方史研究協議会】、【古神道行法入門 大宮 司朗】を借りてくる。
たくさんの本に囲まれて、ZEPのblack dogを聴きながら、週末の余韻を噛みしめている。寒いのでチョコレートケーキを焼く。
■2004.1.22
午前中に打合わせがひとつ、午後にもひとつ、慌ただしい一日だった。来週からのトレーニングプランを作る。新しい仕事が次々と舞い込んでくるので、一度じっくりと考える時間が欲しい。アンケートの回答者に抽選でグッズを送る手配をする。封筒を用意し、お礼状を作成し、ラベルを印刷する。こういう仕事は単純作業だが楽しい。外は風が強くて、身が切れるくらいだが、ふわふわした猫二匹を触っていると寒さを忘れてしまう。夜、実だくさんのけんちん汁を作った。自家製アップルパイを食す。
■2004.1.21
朝からIPAのセミナに出かける。さすがにこういう集まりだと混雑はしていない。坂村健先生のお話もトロンショーのときよりバージョンアップしていて、ついにこの人もブレイクしたなあと思った。偉くなると、人に対する気配り、思いやり、余裕などが自然に身に付くものだ。以前にはなかった大人の魅力が溢れている。午後は村井純先生の特別
講演。この方も話すことがたくさんあって、いつも時間が足りない。これからの時代はワイヤレスをどう活かすか、夢ではない近未来を語らせたら一番の人材だ。すばらしい講演を聴いて幸せな気分で帰ってくる。帰り道、幕張で買い物をした。夜、林檎を煮てアップルパイを焼く。
■2004.1.20
午前中、急ぎの仕事に専念し、締切になんとか間に合わせる。仕事でお世話になるだろう先輩に手紙を書いた。東京は晴れているかぎり冬の日もまた楽しい。雪で閉ざされた地方の人の生活が分からないが、そういう場所だと密度の高い時間が過ごせそうな気がする。都会の事象はいつも散漫な印象がある。夜、女性だけのセミナに出席。この頃、女性ばかりという機会が何度かあって、その都度、パワーに圧倒されている。東京駅から大手町まで歩いてみたら、ずいぶんと地理が頭に入った。この辺り、新しい都市が出現している感あり。
■2004.1.19
朝、目が醒めると雨が降り出していた。午後には晴れ間も見えたが、雲の多い一日だった。来客もミーティングもないので、仕事に専念できる。締切のある仕事を外出する前に仕上げたいので、少し気が急く。月曜の朝特有の混雑した始発電車に乗って、近くに立っている男性二人の会話を聞くともなしに聞いていた。夜勤の手当てがわずかだとか、ボーナスがでないから給与が年々下がっていくとか、まるで五条で夕顔と光源氏が聞いた会話に似ている。早朝の電車は、学生を除くとそれなりに早くから働く人々が多い。不況はその人たちを直撃しているのだろう。豊かな国にっぽんがいつの間にか、小さくなってしまった。
■2004.1.18
今日も勉強会。一日、教室で過ごす。学ぶことはたくさんある。長い週末だった。江戸の意気
を読んでいたら、佐渡で文弥人形の人形師をしている方の話があった。今度佐渡に出かけたら、ぜひ訪ねていきたいと思った。佐渡にはすてきな人が大勢暮らしている。冬の間、海も荒れて閉ざれた生活をしている分、芸能も洗練され、余分なものが研ぎすまされてしまうのだろう。新鮮な刺身イカに片栗粉をまぶして、オリーブオイルで揚げる。ポテトも電子レンジで蒸かしてから、大きめにカットして続いてあげる。マルセイユの市場の香りがする料理だ。
■2004.1.17
津田沼まで勉強会に出かける。女性向けのセミナなので、一日中、大勢の女の人に囲まれて少し疲れた。講師の話の進め方は現代的でとても参考になる。こういうときは、最初に坐った席がずっと定席になるから不思議だ。行くとき、センター試験会場を通
り過ぎ、ぴりぴりする空気が伝わってくるのを感じる。夜、雨が降り始めていた。家の中であちこち暖房を入れて、ホットカンパリをいただく。レモンの代わりにはっさくの実を千切って入れて、スプーンで食す。ほろ苦さが適当に緩和されて、身体が温まる気がする。阪神大震災から9年経つ。あの日、大阪で研修する話があったが、延び延びになって東京にいた。合掌。
■2004.1.16
今日はお休み。明日のために君津、高倉まで買い物に行く。たっぷりと野菜を求めて、幸せな気分で戻ってくる。夕方から、輝く日の宮を一気に読んだ。久しぶりにわくわくする。物語の謎解きのような、基本形があって、それを真面
目に呈示してくれるので分かりやすい。読書の楽しみは究極の個人生活だ。明日からは雪になるそうだが、今日は暖かな一日だった。黒豆を煮て、大根のきんぴらを作り、大根と昆布を炊き、大豆を煮る。日本古来の食事が、風邪の引き始めで弱っている身体には相応しい。浅蜊もオイル炒めは止めて酒蒸しにし、イカも生は避けてバター焼きにする。
■2004.1.15
午前中に急ぎの仕事を完成させ、昼休みも無く、赤坂見附まで向かう。アドビの新製品発表会があって、大勢の観客が待っていた。ホテルでの発表会も古典的で懐かしい。アドビは製品系列の強化と統合に専念したらしく、すぐにでも使ってみたいと思うような製品群にまとまっていた。弁慶橋の横のボート乗り場を眺めて戻ってくる。帰って来たら、頼んであった本が届いていた。輝く日の宮は、ずっと読みたいと思っていた本なので、このまま一気に読み終えようとしばし悩む。レーズンの刻んだものとリンゴを甘く煮て、ブランデイを入れ、それからビスケットを砕いたものを間に詰めて焼く。お菓子作りは、忙しいときほど心が休まって楽しい。
■2004.1.14
午前中に打ち合わせがひとつ。人生について真面目に考えることがある。宿題を片付けていたら、あっという間に一日が終わってしまった。帰り道、ナショナルストアでベーグルとカマンベールを調達する。夜、ガトーショコラを作る。バターとチョコレートを練るとき、バンフォーテンのココアとブランディをたっぷり混ぜるのがコツだ。冬の夜はケーキを焼くと家の中に甘い匂いが漂って楽しい。
■2004.1.13
混雑した電車に飛び乗り、なんとか坐って来た。広尾の有栖川公園では、梅が三分咲きだ。少し回り道して、梅園をぐるっと見渡して出勤する。いつものように毎週のレポートを作り、夕方、打合わせに出かける。麻布十番まで歩いて、都会はもの寂しい町だと思った。車の行き来する音や、信号の音など、自然に浸った暮らしをしていると耳障りだ。話し合いはいつになく盛り上がり、たくさんの宿題を抱えて戻ってくる。
■2004.1.12
東山を堪能する。知恩院から八坂神社までを二年坂、壱年坂と歩いて、また、えびす神社の前に出た。途中に町家が並んだ通
りがあり、写真を取る。いつものように錦公路で鰻巻き、出し巻き卵、奈良漬け、生湯葉など食材を調達。お昼は湯葉料理で関西の知合いと待ち合わせてミニオフ会を開催。近況を知らせあい、時間が足りない気分で別
れる。受験生のために文子天満宮をお参りする。こちらも本家に劣らず御利益がありそうだ。連休最後の日とあって、新幹線は混雑していたが、品川停車で楽々戻ってきた。充実した三日間を過ごす。
■2004.1.11
北野天満宮で合格祈願のお参りをする。天神矢という破魔矢を買って来た。もう、紅梅が五分咲きだった。境内は年末と違い、華やいだ空気が漂っている。バスで上賀茂神社に向かい、凛とした境内を歩く。お昼は四条河原町までもどり、なか川でランチ。午後、バスで嵯峨野に向かう。北区はぱらぱらと細かな雪が舞っていた。さすがに紅葉の終わった祇王寺、滝口寺は空いていて貸きり状態だ。嵯峨野には雪が似合う。しんしんとする夕方である。四条河原町に戻り、南座から歩いてスポンタネで夕食を取る。京都にいるような気がしないが、隣の会話は関西弁ばかりだ。川端通
りを歩いて宿に戻る。
■2004.1.10
九時過ぎの新幹線で京都に向かう。思ったよりも暖かい。地下鉄で二条城まで出て、イル・ヴィアーレでランチ。ここの京野菜のサラダは秀逸だ。今回泊まる円山公園の上まで歩いて、荷物を預ける。宿の人に勧められるまま、八坂神社のえべっすさんとえびす神社の本えびすのお参りをする。縁日もすごいが、人も大勢だ。押されるようにしてなんとか銅鑼を鳴らした。六波羅密寺をお参りし、弁天財のお札を貰う。地下鉄で東山から市役所通
りに出て、寺町通りの骨董品屋巡りをする。後学のために本物をたくさんみるようにしている。一軒、気に入った家具が置いてあって、毎回、のぞいている。夜は、YOU.味で
京都らしい懐石をいただく。タクシーで宿までもどり、遅くまで話をしていた。
■2004.1.9
三連休の前に図書館に飛び込んで、【NPO法人の設立と運営Q&A
三木 秀夫】、【江戸の意気 田中 優子】、【芸術と文明 ケネス・クラーク】、【政治小説集一 新日本古典文学大系 明治編16】、【ハンブルク演劇論 G.
E. レッシング】、【感性と造形表現 梅澤 啓一】、【印象派とその時代 三浦篤・中村誠】を借りてくる。そごうで食材を求め、常備食をいくつか用意する。
■2004.1.8
今日も風が冷たい。温かなキャベツスープを作り、夜はけんちん汁にする。こういうときは能動的に暮らすのがいいので、広尾から会社まで往復を歩いた。さすがに熱くはならないが、気持ちがよい。午後、PDFと格闘し、栞を選ぶか、体裁を選ぶかで悩む。京都行きの資料を探していたら、あちこちでリンクが見つかった。美味しいものを適切な価格で提供し、サービスも上質というのはなかなか得難いものらしい。久しぶりに家族揃って夕食を取る。ミートパイを温め、しみじみと味わう。最近、知的なことから遥かに隔たったところで暮らしている。毎日、一冊の本を読んだところでだめだ。知識は身に付くものと、すぐに忘れてしまうものとに大別
されるようだ。
■2004.1.7
寒い日が続くが、広尾から歩いているとコートを脱ぎたくなる。本村小学校の敷地にある紅梅が蕾みをつけて、今にも咲きそうだ。有栖川公園で犬の散歩をさせている人々とすれ違い、会社に向かう。課題のいくつかを仕上げ、残りはスケジュールを付ける。アンケート回答者の記念品を決めてオーダした。細々した仕事の合間に必要なことを期日まで仕上げる。夜、リクエストに応えて、ドライカレー+マッシュポテト入りのミートパイを作る。こんなに簡単にパイが作れるとは思わなかった。最初に250wで10分くらい加熱して、あとは500wで15から20分、750wで15分、と温度調節が少し手間がかかるくらい。パイ皮を折り畳んで麺棒で伸ばしているのは本当に楽しい。
■2004.1.6
休暇から大部分の人が戻ってきて、いまにぎやかになる。新しい課題がいくつかやってきて、平常に戻りつつある。久しぶりにWSJを覗いてみたら、うちの株価が二年ぶりに上がっていた。年初の仕事で新しいフォルダを作りながら、ついこの間、2000年になったと思っていたら、もう2004年だと驚く。1月も引き続き、遊びにいく計画がどんどん埋まっていく。冬の間の楽しみはなんだろうか。通
勤のお供に毎日、一冊づつ本を読んでいるが、わくわくする出会いは稀である。夜、鶏団子のスープと、ドライカレーを作り、メルルーサのムニエルを焼く。
■2004.1.5
仕事始め、電車がいつものように混んでいる。出社日はみな同じだと思ったら、都心はまだ空いていて、ひとつ前の電車に乗れた。だれもいないので仕事がはかどる。リフレッシュしたせいか、新年な気持ちで取り組めた。年間レポートを完成させる。帰りにそごうで食材を調達。新鮮な魚介類はまだ出ていなかった。海鮮どんぶりを作る。林檎を煮て、ブランディーとグラニュー糖、そしてレモンの代わりにワインビネガーを少し入れて煮る。昨日の続きで本格的なアップルパイとミートパイを焼いてみる。夜、パイ生地をこねているのもなかなか楽しい。
■2004.1.4
午前中に渋谷まで出かけた。美容院はそれほど混んでいなくて、二時間で終了する。東急の中を少し歩いて、慣れないデパートは勝手が分からないので、すぐに帰ってくる。明日から仕事なので部屋の掃除を済ませ、夕食後、パイを焼いてみる。パイシートは、密封容器に小麦粉200g、塩小1/30を入れ、真ん中を窪ませ、水60cc、溶かしバター100gを加えて
蓋をして、30回振ってかき混ぜる。粉が全部混ざらないくらいが理想で、そのままゴムべらで丸くしてラップに包み冷蔵庫で一時間保管する。後は、ラップを二枚重ねて、麺棒で伸ばして、折り畳み、また伸ばして三回繰り返す。二枚に分けて、クッキングシートの上に並べ、中に入れる洋梨の煮たものを置き、蓋をして縁を折り畳む。オーブントースターを温め、200wで15分、500wで10分、750wで10分焼く。焦げ目がつかなかったら、1000wにして5分加熱する。中の果
物はたっぷりあった方が楽しい。正月休みに新しい料理を試してみた。冬の過ごし方が多彩
になる。
■2004.1.3
どこにも出かけず、家でのんびり過ごす。ニューイヤーコンサートの録画を聴きながら、ピザ
を焼く。本当に15分でできるからすてきだ。大晦日に食べそこなったお蕎麦を今頃いただく。午後、本を読みながら、久しぶりに午睡を取る。目が醒めたらもう暗くなってきた。暖かくて気持ちがよい。何もしない贅沢。たまにはこういう休息を取らないと疲れてしまうだろう。夜、牛蒡と豚肉をたっぷり入れたけんちん汁を作った。お節は、元旦だけでもう十分。いつも食べている食事がいちばん美味しい。
■2004.1.2
家族で荻窪まで年始に出かける。電車は熟年の夫婦連れで混雑していた。西友で買い物をする。午後、銀座で歌舞伎鑑賞。少し早く着いたのに東銀座の駅前が混雑していると思ったら、昼の部が終わって中から小泉さんが現れた。片手を振って観衆の声援に応えていた。案外、小柄でほっそりとしている人だ。黒塗りの公用車ですぐに立ち去る。裏の楽屋出口を使わないのが彼らしい。歌舞伎座の中はお正月の初日のせいか、若い人の着物姿が目に付く。粋筋の綺麗どころもたくさん来ていた。菊之助と玉
三郎の二人道成寺が一番よかった。出し物が江戸情緒に溢れ、初春にふさわしいものづくしだ。隣の二人連れの外人と少し話をしたら、長岡で英語教師をしていて初めての歌舞伎だという。今日は特別
によかったのだと教えてあげた。帰りは東銀座から三越経由の総武線で戻る。帰りの電車は空いていた。
工場も正月休みなので東京の空気が澄んでいる。このくらいの人口が適正なのだ。
■2004.1.1
目覚めたら予想に反して快晴。元旦の朝はかくあるべきだ。お昼に弟家族が新年の挨拶にやってきた。近くにすんでいるのだが、半年ぶりくらいにしみじみと会って話をする。今朝詰めたお重三段があらかたなくなって、健全な正月だ。栗の甘露煮にブランディーを入れたのが好評だった。ミレニアムチーズケーキも完売する。暖かくて、明るくて家族が集まって、おしゃべりをするにはぴったりの日だった。猫の一匹はいつものように隠れていて、もう一匹がお客さまの相手をする。佐渡のお酒を朝からいただいたが、美味しくて極楽。酒造元のご主人と知り合いというのもすごすぎる。今年はどんな出会いがあるのだろうか。
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