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■2001.5.31
シンプルライフを目指しているので、成田空港行きで空港に向かうことにする。5300cは持ったのでなんとかネットに繋ぐことができるだろう。何も用意をしていなかったので、留守中の食材の買い出し、荷物の整理などして忙しく過ごす。休暇を取るために時間に追われているのも、皮肉な話だ。
成田、シアトル、バンクーバーと乗り換えて、ビクトリアに到着。空港には知人が出迎えてくれた。さっそく、茹でた蟹をいただきながら、話をしていると隣の庭の木にアライグマが上って行くのが見えた。ここは森の中の屋敷である。
■2001.5.30
横浜で同級生が洋画の個展を開いているので、会社の帰りに立ち寄る。昨年に較べて優しさが増したような気がした。去年のテーマの"球形"に引かれて一点購入する。一週間で届くといわれて、いまから楽しみだ。仕事の方はどうやらめどがついて、明日から八日間の休暇が始まる。
■2001.5.29
休暇の前の仕事の依頼やスケジュールの調整に追われる。何も起こらず、ゆったりと暮らせる日々は来るのだろうか。晴れの予想なのに雷が鳴ったり、激しい雨が降ったりした。気紛れな世情に天候も合わせているだけかもしれない。当たり前のような毎日があって、家族がいて、突然の旅立ちがある。ひとり旅は久しぶりなので、いろんな意味で楽しみだ。
■2001.5.28
午前中にレポートを出して、午後、白金高輪から不動前まで向かう。昔通っていた五反田オフィスで会議があって、その後、同じビルに残っている仲間を訪ねる。何年ぶりだろうか。この辺りも開発が進んで賑やかだ。都営三田線と目黒線が繋がって、都心に出るのも便利になった。明るいうちに家に着いて、夕食後、ピアノの練習をする。音楽は心を癒してくれる。サンタナも聴いている。
■2001.5.27
朝から雨。平和公園まで墓参に出かける。その後、高倉に向かった。濃い桃色のツツジがきれいだ。野菜を買いながら新しい季節の訪れを知る。昨日、植木鉢に植え替えた茄子も雨なので元気そう。午後、二冊を本を抱えて幸福な時間を過ごす。少し眠ったがまだ明るい。サンタナを聴きながら遠い国を思う。夕方からたくさん料理を作って、少し疲れた。二時間もかけて作るオレンジマーマレードはほとんど道楽。夜半、雨脚がまた強くなった。日曜日の夜は、あっという間だ。
■2001.5.26
図書館に行って、新書ばかり借りて来る。【近世文学にとっての俗・廣末 保 作集第十一巻】、【律令国家の転換と日本・坂上 康俊】、【地球の歩き方 アイルランド】、【真理の形而上学 デカルトとその時代 山田 弘明】、【呼吸による癒し L.
ローゼンバーグ著】、【世界をときめかした伊万里焼 矢部 良明】。日頃、ビジネスに追われて過ごしているので通
勤のお供には、違う世界を見たいと思う。廣末 保はわたしのお気に入りの作家だ。この人の全集を揃えたいと思うが、、その前に置く場所を考えなくてはいけない。30年前の本がよい場所を占めていて、新しい本が入らない。
■2001.5.25
午前中サーバのトラブルで仕事が進まない。夕方になってようやく完了する。白金高輪から六本木一丁目まで南北線に乗って、そこから飯倉まで歩く。麻布台というところは坂が多くて、古い家も多い。イタリア料理を食べ、聖アンドレ教会で開かれたスーパー木管の室内コンサートに行く。管楽器だけの演奏は初めてだったが、やはり生演奏はすばらしい。隣の人が命の洗濯といっていたのが、とても分かる。音楽を聴いている間、さまざまな思いが交差する。70年代のロックと同様、心を癒してくれる存在なのだ。
■2001.5.24
今日も雨。セミナをキャンセルしたので、優雅に過ごす。原稿依頼のため、社内を歩いた。溜まっていた引出しの書類を片付け、ファイルを更新する。サンフランシスコのwebを探していたら、郊外までのドライブ兼アウトレットで買い物というのが定番らしい。昔、夢中でした買い物は、体力と判断力を消耗させる。タワーレコードのショップなら、楽しいそうだ。帰って来てサンタナを聴き、心を癒す。
■2001.5.23
朝から雨。週中が雨と固定化している。昨日までの仕事が一段落して、新しい仕事を見つけた。連続して成果
を出すには、努力がいる。頑張ったり、我慢したりするのが嫌いな性格なのに、よく続いていると自分で感心する。学校で習う心理学より、実際の相手と共感したり、理解したりしてネットワークを作り上げる楽しさ。当たり前のことをして、感謝されたり、無視されたり。立場や相手が変わると、反応が違うので面
白い。朝のひとときを優雅に過ごさないと一日が持たない。プライベートでも十分に楽しんでいるので、辛いこともひと事のように受け止められる。
■2001.5.22
午前中に会議がひとつ。ふだん何気なく進めている仕事も、自然に優先順位
があって、最後に辻褄が合うようになっている。忙しさの中で後回しにした仕事がいくつかあって、その後片付けに追われて過ごす。友だちは数人の親友がいれば十分だと思っていたが、いまは新しい仲間との出会いを感謝している。恋人がいるから、生活に張り合いがあるように、すてきな友だちとの交流があるので単調な毎日にも耐えていける。毎月、なにかしら行事が入っていて、こんなに楽しくていいのだろうかと、不安になるくらいだ。ベトナム生春巻きを作ったら、好評だった。たれはXO醤入りのポン酢が合う。
■2001.5.21
締切のある仕事を抱え、新人のOJTがあって、却って優雅な気持ちで過ごす。最後は分担制にしてなんとか完了した。毎週、このくらい仕事が進んだら気持ちがいいだろうと思う。新しいオーブントースターでミレニアム・チーズケーキを焼く。
週末の余韻が残っていて、夏休みの合間に仕事しているようだ。今日は、七月半ばの陽気。でも空気はまだ爽やかで気持ちがいい。三国志の解説本をようやく読み終える。これを読んでから、スーパー歌舞伎に行けばよかった。図書館にも行きたい。
■2001.5.20
朝から快晴。猫ニ匹をお風呂に入れて、タオルドライする。野菜など昨日から用意した荷物をまとめて、四街道に向かった。ガーデンパーティに招かれていて、みんな食料やワインをもって駆け付ける。緑陰にテーブルと椅子を広げ、まずビールで乾杯。燻製のチーズが焼き上がるのを待つ。野菜と肉が焼き上がって、また乾杯。公園のような広い庭でゆっくりと過ごす時間は格別
。まるで日本じゃないみたい。こういう会ができる幸福を実感する。六時には帰って来て、お風呂で一汗流して、夕食のしたくに取りかかる。一日の締めくくりはやはりジミヘンだ。
■2001.5.19
朝はいつものように起きて、館山に出かける。旅行のための買い物もしたいし、野菜が不足しているのだ。海は風が強いせいか波立っていて、あの青さはない。日射しは夏と変わらないのに、海はまだ泳げる季節になっていなかった。新しい八百屋さんを覗いてみたら、たしかに安くて新鮮なものがたくさんある。生産者直売の野菜を食べつけていると、他の物は受け付けない。鰹のステーキが好評だった。生姜の代りにネギを千切りにしてタタキ風に載せる。オーブンを新しいものに替えたら、時間が早く焼き上がる。
■2001.5.18
朝早くから夜九時過ぎまで、締切りに追われた一日だった。なんとか形はできたが、中身は再度調整が必要だ。金曜日の夜、遊んで帰る人や仕事に疲れている人たちが混ざった電車に乗って、人生を考える。このまま電車に乗ってどこか遠くに行けたらと考えて、思いとどまる。会社での仕事も、ある時間を超えるとそのまま残っていてもいいと考えるから、不思議。仕事中毒ではなくて、それが新しい習慣になってしまうのだ。11時前に帰って来て、雑炊を食べる。夕食を取ることも忘れていた。
■2001.5.17
午後日比谷でセミナがあったので、内幸町から銀座にかけて歩いた。日射しは強いが風がさわやかで気持ちがよい。歩いているときは、頭の中が空っぽになるのでアイデアが浮かぶ。夕方、日比谷から白山まで都営に乗って、美容室に行く。遅くならないように三人がかりで巻いてくれて、思いのほか早く終わった。ここの人たちは応対がすばらしい。帰りは白山から大手町に出て、今日は皆の行くようについて行くと、いちども信号に合わずに東京駅地下に出た。ビルの地下街を三つも交差したような気がする。仕事の合間にリフレッシュになったのだろうか。明日は週末前に片付けることが山積みになっている。
■2001.5.16
公私ともに忙しい日々が続いている。たしかに退屈はしないが、芯が疲れる。締切りに合わせて、決着を付けなければいけない。リスクを取って一歩進むか、そのままに置くか。こういうときは、相手のよいところばかり見るようにして暮らしてみる。最良の結果
しか考えずに、自分を暗示にかけるのだ。よい人とよい仕事ができる満足感で、大抵の困難は乗り切ることができるはず。間違ったと気がついたら修正すればいいし、失敗することを怖れない。こういうときはジミヘンが効く。
■2001.5.15
朝から眠い。十時にコーヒーを入れ、午後は夏ミカンをいただく。今週末までの仕事がいくつかあって、みんな綱渡り状態。こんなときは慌てずひたすら時を稼ぐ。とりあえず、できることからして、ちょうど料理の鍋が煮え上がるように全体を見渡す。緊張で切れそうになる前に、休暇の予定などたてるといい。暇になったときのことを考えて、仕事に集中する。今年の夏休みはどう過ごすのだろうか。家にいて、明るいうちからお風呂に入るのもいい。読書も難しい本は避けて、楽しい話題を選ぼう。
■2001.5.14
月曜日の朝は気持ちがよい。空いている電車で早めに会社に着く。三日間の休暇の後はたくさんの仕事が待っているが、それも愉しい。人間は少しだけ困難な目標に向かわないと、惚けてしまうらしい。
子どもの宿題で英語のことわざリンクを探していたらなかなか面
白い。インターネットの時代は分厚い百科事典など不用になってしまった。夜、足りない食材を買いに出かけ、ポトフを作る。
■2001.5.13
朝五時から起きて子どもの食事を用意する。もう一度眠ったら八時半だった。母の日なので荻窪に出かける。昼近くの電車はどこも空いていた。お料理の話をしていたら、NHKきょうの料理のページを見つける。仕事の合間にチェックしてみようと思った。電車の中で三国志を読んでいたが、登場人物が莫大で、それぞれが敵味方に変わるのでむずかしい。天気がいいので千葉駅から歩いて帰ることにし、途中本屋さんに立ち寄る。欲しいと思ったパリ特集の雑誌を手に取ってみると、それほど必要な情報がないことに気づく。物が増えるのは嫌だから、吟味して買っているので、この雑誌は没なり。明るいうちに部屋の掃除を終えて、たっぷり汗をかいてお風呂に飛び込む。ワインを片手に休日気分を満喫して、今日は早寝することにした。
■2001.5.12
目が覚めたら、眩しいほどの快晴。ジミヘンを聴きながら洗濯をする。千葉市には美味しい店がないのだろうかと、あちこち検索してみたが難しい。館山なら何軒も行きつけの店があるのにと思う。四街道には出かけてみたい。夕方、食材を買いに出かけたが時間が遅いのか、魚介類が少なかった。鯵を三枚におろして、つみれ汁を作る。つなぎに蕪を擦りおろしたものを入れたら、鰯よりあっさりしていて美味。大豆もさつま揚げと煮てみた。昔、館山で料理していたことを思い出す。材料が新鮮なら、なにも手を加えなくても美味しい。週末はおばんさい作りに明け暮れて、その合間に音楽を聴く。オフの気分は十分楽しめるから不思議。
■2001.5.11
今日は休暇中。久しぶりに図書館に行った。【三国志英雄伝・羅貫中
】、【富士曼陀羅 三島由紀夫と武田泰淳・樋口覚】、【落語大百科1・川戸貞吉】の三冊を借りて来る。午後、床暖房とお風呂のガス点検があって、係りの人を待っていたら、近くに住む大伯母がふらりと立ち寄った。小さいとき可愛がってもらっていた人なのでひとしきり話をするが、八十歳になったそうだ。休みの日はいろいろと計画を立てるが、何もできずに終わってしまう。夕方、豆ご飯を炊く。アメリカの不動産評価サイトが面
白い。
■2001.5.10
仕事が次々とやってきて、今日も忙しい。それでも帰りに品川の京急で豆腐を買って、麻婆豆腐を作った。電車の時間に合わせてポンパドールを覗き、珍しいパンを選ぶ。平日は忙しいからろくに食事もできないが、その分週末に贅沢な食材を買う、という話を読んだが、どうも勘違いしている。ふだんの食事だって、ちょっと工夫すれば豊かな食卓になるのだ。新鮮な食材だって、仕事の合間に手に入るし、短時間で完成する料理を覚えればいい。最近はグルメの食べ歩きにも飽きて、家でゆっくりして、おいしいものをいただくのが一番だと思う。食事の片づけをしながら、ゼリーを冷やして明日のデザートにする。明日は一日休暇なので、久しぶりに図書館に出かけてみよう。
■2001.5.9
新しい仕事がいくつか走っていて充実している。帰る時間を忘れていたくらいだ。昨日と較べて順調に進み、家事を終えてもまだ時間がある。家具やインテリアには関心があるので、webを見て研究している。京の町家特集を日経でやっているが、今度京都に行く機会があれば訪ねてみたい。文化というのは革新があって新しいものと古いものが融合されるのだ。どちらかが我慢をしているようではまだだめだ。
■2001.5.8
明日まで締切りの仕事を抱えて、半分くらいしか終わっていない。帰りに品川のポンパドールに寄り、三斤パンを二本買って、雨の中を持ち帰ってきた。千葉についたときは大方雨が上がっていたので、ほっとする。夕食後、スーパーに買い出しに出かける。24時間営業なので日用雑貨を買い忘れたときは便利だ。猫のために小鯵を買うがおいしそうなので、鯵の煮つけにする。杏仁豆腐を作って、パンを冷凍し、ゆっくりしていたら、十二時になってしまった。ずっと図書館に行っていない。
■2001.5.7
仕事が始まった。月曜日の混雑が戻って来た。人が来て、話をすると一日の立つのが早い。帰りは保土ヶ谷で人身事故のため、電車が止まっている。久しぶりに立って戻って来た。季節外れの鍋をして、野菜をたくさんいただく。一週間の始まりが緊張に満ちていると、週末まで持つのだろうか。音楽を聴く代りにピアノ練習を始めた。
■2001.5.6
連休最後の日は館山に向かう。予想どおり最終日に出かける人は少なくて、渋滞もなかった。久しぶりの快晴で夏のような明るさがある。去年の今頃は住んでいた家を引き払うので、大変だった。それも過ぎてしまえば遠い昔。海辺の町に家を持つことを今でも夢見ている。波の音で目を覚まし、朝早く海岸を歩く歓び。今回も新鮮な野菜と魚を携えて帰って来た。蕗を煮たり、蕪の漬け物を作ったり、黒豆を煮たりと日曜日の夕方は忙しい。それでも明るいうちにお風呂に入って汗を流すと極楽だ。三月から月末にかけて長い休みを取って暮らしている。五月の末にもまたゆっくりと旅立つ予定。優雅とは程遠い生活なのだが、本人が幸せならばそれはそれでいい。今日もZEPを聴く。
■2001.5.5
お天気がよく気持ちがよい。平和公園まで墓参に出かけ新緑に親しむ。昨日から読み出したシャーロックホームズの事件簿を読み終える。しばらく忘れていたが、大人になって読むとまた面
白い。社会的な地位とそれに対するイギリス階級社会が写し出されていて、物語の筋より登場人物の背景の方が遥かに面
白い。ZEPを聴きながら、家事をする。夏ミカンのゼリーとママレードを作った。
■2001.5.4
新橋まで猿之助歌舞伎を見に出かける。スーパー歌舞伎は初めてだが、中国からの軽業団もいて、やはりスケールが大きい。歌舞伎というよりはスペースオペラだ。三国志についてもっと知りたいと思った。連休のせいか、銀座も家族連れがピクニックの格好で歩いていた。のどやかな気分である。どこも行列ができていたが、近郊から集まった人たちなのだろうか。疲れたので早々に休む。
■2001.5.3
久しぶりに家でゆっくりしている。無為に過ごすのが至福のとき。日頃忙しく過ごしているから、家にいる時間は貴重だ。わざわざ遠くに出かけなくてもいい。ZEPを聴きながら、70年代を思う。連休はwebの更新もお休みのところが多くて、まるでもう一度お正月を迎えたような静けさだ。三十年前に絶対だと思えたことも、いまでは空しい。約束や契約だけでなにかをつなぎ止めようとするは、やはり無理がある。
■2001.5.2
会社で仕事して、その後三田でお寿司の会。カウンターに座って美味しいお寿司を堪能する。連休の合間に仕事しているご褒美のようなものだ。久しぶりに同級生とも会い、昔のこと、今のことを延々と話し合う。楽しくて、ぼうっと過ごして気がつくと十時半だった。慌てて千葉に帰って来る。
■2001.5.1
肌寒い朝だ。五月が始まったというのに季節が逆戻りしている。連休の合間に仕事に出かける。東京駅丸の内北口で降りて、都営三田線に乗り継ぐ。旅行や遊びに行く人たちとすれ違いながら、静かな東京を期待する。駅はさすがに空いていた。会社に出ているのは少数で、まるで休日出勤のようだ。レポートをまとめているが、飽きると気分転換にwebをのぞき込む。田辺聖子の新源氏物語をよみながら、京の都に思いをはせる。
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