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■2002.3.31
晴れた日射しの中で、冬物の衣服を整理して、春物を出す。なんとか夕方までに片付けて、国立競技場に向かった。同級生とその家族総勢12名でサッカー観戦の会。試合開始と同時に大粒の雨が降り出して、雷鳴も轟き、舞台効果
は満点。幸い空いていたので屋根のある場所に移動して、じっくり応援する。前半は0対0で後半、レイソルが1点を上げるとやっと試合らしくなって来た。ベルディはいつからこんな弱いチームになってしまったのだろうか。なんどもゴールチャンスを逃している。九時過ぎに終わって、千駄
ヶ谷の居酒屋で打ち上げ会をする。熱い日本酒が美味しかった。がらがらの快速電車に乗って、12時帰宅。楽しかった。
■2002.3.30
朝食を取っていたら、天気が急速に回復して晴れ間が広がった。高倉まで出かけて、うららかな春の日を満喫する。筍、フキ、クレソン、芹、アスパラガスなど春の野菜はほろ苦いが身体の滋養になる気がして欠かせない。鱸が出ていたので三枚に下ろしてもらい、あら汁を作ったら料亭の味だ。夕方、図書館に行って、【ニーベルンゲンの歌の英雄たち W.
ハンゼン】、【オデュッセイアの著者は女なり サミュエル
バトラー】、【ハインリヒ・マン短篇集】を借りて来た。どうもセローの地中海旅行記に影響されてもう少し勉強がしたいと思う。夜に鰯のつみれ汁と、クレソンの白和え、分葱と若布のぬ
たなど家庭料理をたくさん作っていただく。弟が来ているので辛口のドイツワインを開け、夜はゆっくりと過ぎて行く。
■2002.3.29
金曜日の開放感。年度末の休暇消化のため、休んでいるひとも多い。新しい企画書を作り、新しいページを作成した。月曜日は休暇を取ることにしたので慌ただしい。毎日、セローの地中海旅行記を読みながら通
勤していると、自分が安い旅をしている旅行者のような気分になる。船旅というは、ギリシャの島巡りのときしか経験がないが、一度挑戦してみようと思う。夜、電気を消して手探りで洗面
所に向かう。こういう闇の中での感覚を鍛えないと、非常時に困るのだ。電気のスイッチの場所やドアの取っ手の位
置を訓練して覚えるようにしている。
■2002.3.28
今日で重い課題がひとつ終わり、ほっとしている。また、新しいことに挑戦するのだが、その仕事は嫌いではないので、苦労もあまり感じない。帰り道、クロワッサンを買うために遠回りして白金を歩いた。公園の中に散りかけた、でもまだ十分に艶やかな桜の木々があって、ここを通
り抜けるために遠回りしているような気分になる。桜の木だけが持つ魔力のようなものを感じて、夜は怖いなと思った。今週は弟が来ているので、ELPの展覧会の絵のDVDを鑑賞。グレックの澄んだ歌声を聴きながらチーズケーキを焼く。
■2002.3.27
雨の予報が出ていたので、ベージュのマッキントッシュを着て出かける。春の雨はなんだか嬉しい。一日籠って報告書を作り、ときおり、窓の外を見ると、激しい雨が斜めに落ちてゆくのが見えた。 新しいオフィスは、隔離された空間が気に入っている。疲れていたのでバスで品川まで出た。久しぶりに家でゆっくりと食事を取る。時間はいくらあっても足りない。
■2002.3.26
今日はちょっとオシャレをして出勤。夜、サントリーホールでコンサートがある。楽しく仕事をして、バスで西麻布まで行く。ここで赤坂アークヒルズ行きに乗り換えて、アーク森ビルに到着。懐かしい通
りを昨日に引き続き、眺めて過ごす。ワーグナーの神々のたそがれの最終夜のブルュンヒルデの自己犠牲を緑川まりさんが飛び入りで歌った。すると指揮者が霞んでしまうくらい、プリマドンナの迫力はすごい。
■2002.3.25
新しいオフィスに移って初日。段ボールの片づけとPCのセットアップから始まる。バックヤードをきれいにして、ミーティングディスクを設置した。これでちょっとした打ち合わせができる。夜、NPOの勉強会に出席。西麻布の通
いなれた通りを歩く。広尾の辺りも桜が満開だった。
■2002.3.24
高倉まで野菜の買い出しに出かける。桜が満開で楽しい。新鮮なアスパラガスをさっと茹でて、そのままいただく。このところの暖かな天気で野菜が急に成長してしまったようだ。筍も出ていたが、まだまだ高すぎるのでパス。外は寒いが、部屋の中はほんわかしているので、猫と午睡する。目覚めたすっかり暗くなっていた。ZEPを聴きながら部屋の片づけをする。
■2002.3.23
気紛れな天気につきあって、一日過ごす。マーラーの三番を聴きながら1980年開催のイタリア・ルネッサンス展の目録を眺めて過ごす。LP二枚をひっくり返しながら、猫を撫でなにもせずに過ごす午後は貴重だ。遠くで雷鳴がしたと思ったら、大粒の雨が降って来た。MIDIを探していたら、70年代の邦楽版を発見。ZEPもELPもあるのだ。インターネットの世界は、毎日がすごい速さで進んでいる。
■2002.3.22
飛び石連休のせいか、行楽客が多い。京葉線にはTDL行きの明るい中学生が一列に並んで坐っていた。
午前中に原稿チェック、その後は会社のレイアウト変更のため、荷物を箱詰めにする。来週からは二階の住人だ。冷静になってみるとやはり荷物が多い。久しぶりの労働でくらくらしている。帰り道、メゾンカイザーに寄って、クロワッサンとバゲットを入手。豚肉を叩いて延ばして塩胡椒し、乾燥パセリを散らしてオリーブオイルで揚げるとミラノ風カツレツのでき上がり。チョコレートケーキを食べて栄養を付ける。
■2002.3.21
朝六時に起きて、家族で墓参に出かける。八街、小堤、平和公園、千葉寺といつものコースを巡り、昼前に戻って来た。あちこちで桜が満開だった。彼岸に桜というのは落ち着きが悪い。風が強い。この風で桜も散ってしまうだろう。午後、プルーストの書簡集を読みながら、午睡する。無為な時間を過ごすのがいちばんの贅沢。書簡というのはやはり原書で読むべきなのかと思う。来週は予定がびっしり詰まっている。去年の今頃はアグリジェントにいた。来年の自分はどこにいるのだろうか。
■2002.3.20
祝日の前は何かと忙しい。まして週末に引越しを控えているので、ほとんど仕事収めの気分だ。新しいページを公開し、週末に荷物を預かってくれる人を探す。夜、同期会の集まりがあって三田まで出かけた。毎日、緊張を強いられているので、仲間と会うとほっとする。次回の勉強会の日程も決めて来た。灰色の脳細胞を活用しないと、どんどん老化してしまう。帰りは都営浅草線で津田沼経由で坐って来た。夜遊びもたまには楽しい。
■2002.3.19
朝からページの変更に専念する。予定よりも早い対応に嬉しい悲鳴をあげる。午後、ようやく課題に取り組む。こちらはデータを扱うので神経を使う。引越前になんとか仕上げておきたいと頑張る。毎日だったら、大変だと思いながらなんとか完成した。ミステリーよりも仕事の方がずっとスリリングな日々を送っている。
■2002.3.18
締切のある仕事が続いている。今日、原稿を業者に渡した。急ぎの仕事を確認したら、根本的な運営方法を検討するが必要ある。全部終わる前に気づいてよかった。引越の準備や、報告書作りなどで忙殺される。一月ぶりに祖師谷まで歯科検診に出かけた。通
勤のお供にミステリーを読んでいると、現実世界の方がもっとスリリングなのにと思う。好きなことをしているときは、疲れない。時間の経つのも忘れている。
■2002.3.17
このところの暖かさであちこちで桜が咲いている。高倉の植木屋さんもどうだんつつじ、おかめ桜、みつまた、真っ赤なぼけの花など、色とりどりに咲いて綺麗だった。ここは花の名前が付いているので勉強になる。館山に向かう山沿いの道でも桜が満開だった。三芳村で物産市を開催していてお土産にポピーを貰う。南房総は春の真っ盛りで、人も多かった。夜、チーズケーキを焼き、レモンゼリーを作る。
■2002.3.16
久しぶりに図書館に出かけた。【河合隼雄著作集 コンプレックスと人間】、【2001 ザ・ベストミステリーズ 講談社】、【プルースト全集18 書簡
III】、【大地中海旅行 ポール・セロー】、【株式会社法講義 竹内昭夫】を借りて来る。読む本がたくさんあると幸せになれるから不思議。通
勤のお供は本に限る。音源は落ち着かないのでだめなのだ。午後、シカゴシンフォニーの作品集を聴いて過ごす。レモン6個を使って作ったゼリーは秀逸。ビタミンCたっぷりで美味しい。
■2002.3.15
朝から雨が降っている。ゴム引きのレインコートを着て出かけた。ついこの間まで厚いコートを着ていたのに、冬が終わってしまったことが少し寂しい。引越のフロアが変更になって、レイアウトの見直しをする。荷造りも必要になって忙しくなりそうだ。ZEPを聴く。柴田南雄のマーラー物語を読んでいたら、マーラーやブルックナーが聴きたくなった。LPレコードをひっくり返しながら、過ごす優雅な時間が欲しいと思う。
■2002.3.14
新しい仕事の件で打ち合わせに行くと、担当部署で快く受けてくれた。社内のネットワークは本当に大切。ひとりでは何もできないから、情報を確かめあって新しいことに挑戦する。夜、ガスホールまで試写
会に行く。二日連続というのも珍しい。銀座を夜、歩いているだけで幸福な気持ちになれる。春の宵は、人の心をふんわりさせるものがある。
■2002.3.13
先週から気になっていた画面を直す。朝はまだ寒いがコートなしの人が多い。ランチルームが足りないので、GMのオフィスに椅子を持参して昼飯を取る。お昼の情報交換というのは貴重だ。夜、イイノホールまで試写
会に行く。ゴシックホラーの最高傑作というが最後まで怖かった。日比谷の辺りはこの二十年でずいぶんと変わってしまった。霞ヶ関の辺りでは検問をしていたが、何か事件があったのだろうか。
■2002.3.12
すっかり春めいて来た。夜、ベランダに出たら豊後梅のよい香りがした。虎屋に夜の梅という羊羹があるが、しばし時を忘れる甘い香しい匂いだ。オフィスのレイアウト変更があるので、荷物の整理を始めた。あちこちから懐かしい資料が出て来て、昔を思い出す。品川に出て、京急でポンパドールのパンを調達する。米国多発テロから半年、アメリカは再生したのだろうか。
今日もZEPを聴く。
■2002.3.11
海に沿って毎日通勤しているのに、海を眺めたことがない。早朝の清清しさも春が近づくにつれ、緊張感が失われつつある。オフィスの移動プランが出て、準備が始まった。要らないもの、使っていないものが驚くほど出てくる。三月は油断していると、すぐに終わってしまいそうだ。帰り道、福砂屋に寄って頼んであったカステラを貰ってきた。夜、チーズケーキを焼く。
■2002.3.10
午前中、白山まで出かけた。会社でもなく、買い物でもなく、ひとりで美容室に行くのは贅沢な感じがする。帰り道、丸の内ミクニでクロワッサンとバゲットを購入。都心はうららかに晴れ渡って、丸の内の辺りも大勢の人が出ていた。福砂屋
には月曜日に出かけることにして、五三焼を予約する。家に帰って遅めの昼食を取り、夕方、お雛様をしまう。明るい内に部屋の掃除も終わったので、ZEPを聴く。昨日のゼリーは絶品。新鮮なレモンがたくさんあるので、また作ろうと思った。
■2002.3.9
荻窪の義母のところに出かけた。久しぶりに中央線に乗って都庁やオペラシティを眺める。昔、北新宿に住んでいたとき、これらの建物はまだなかったので、今見ると新鮮な気がする。たくさん歩いたので、気分がいい。
夕方、帰って来てから食材を買いに出かけた。野菜が足りないような気がして、料理に集中する。チョコレートケーキを焼き、レモンゼリーを作る。ZEPを聴きながら、ゆっくりと過ごす。
■2002.3.8
朝から暖かい。コートを脱いで風が気持よかった。午前中に仕事をすませ、午後会合に出る。久しぶりに本音の話が聴けて楽しかった。こういう会議のとき、司会者の力量
というのにずいぶんと左右されると思う。大手町の会合は帰りにJAの農産物をチェックする。都会の真ん中で野菜やお米を売っているのを見ているだけで楽しくなる。まだ明るいので、東京駅まで歩いて帰って来た。あちこちに出かけた一週間だったが、心地よい満足感がある。
■2002.3.7
朝、箱崎でSIAセミナの受け付けを手伝う。辞めた人や知り合いがたくさん来ていた。午後、溜まった仕事を片付け、メイルの返事を書く。気分はほとんど週末なのに、まだ一日ある。人形町で求めた特上のお煎餅を頬張り、憂さを晴らす。昨日作ったバナナ・オレンジジュースは牛乳で割って飲むと美味。ミルクセーキに近い。Suicaにしたら、やたらと外出が増えた。日本橋三越まで会社帰りに立ち寄るのも面
白い。
■2002.3.6
朝は九段南でwebの、午後は大手町でセミナの掛け持ち。一日走り回っていたような気がする。市ヶ谷の駅はずいぶんと変わっていた。九段下まで歩いて、外堀通
りからお堀を見ていると、ここが昔江戸城の一部だったと実感する。昼は大手町のJAにある秋田県農連のレストランで食事。あきたこまちが美味しかった。国際会議というのは、主催者も聞く側もよほど覚悟していないと難しいと思った。
■2002.3.5
午前中に仕事をすませ、午後、セミナに出かける。仕掛けは大きいが内容は玉
石混合。発表技術に優れている欧米人は説得力があった。会場で偶然、知り合いに会っていっしょに講演を聞いた。五時半になったので、慌てて電車に飛び乗って、いつもの時間に帰って来る。夜、チーズケーキを焼き、レモンゼリーを作った。明日もセミナの続きがある。知り合いのサイトを覗いてみるが中身が濃い。3/31までは無料で公開している。
■2002.3.4
月曜日の朝は特別寒い。革のジャケットにハーフコートを着込んで出かけた。午前中、月間報告書をまとめ、午後、打ち合わせが一つ。点字付きの名刺を始めてもらった。NGO
の会員にならないかと勧められる。日本人というのは勉強会が好きなのだろうか、知り合いは必ずそんな活動をしている。
■2002.3.3
桃の節句。玄関の桃の花も満開で、匂いも華やか。千倉経由でゆっくりと館山に向かう。海がまだ灰色と水色の中間で、引き潮のせいかまだ寂しい。梅の花はどこも満開だった。野菜を買い、食材を求めて夕方帰路に着く。いただいたイサキが新鮮で、刺身にしたら美味。海苔で巻いていくらでも食べられる。蕪の一夜漬けを作り、鯵は一塩して冷蔵庫にしまう。
■2002.3.2
昨日から叔母が泊まりに来ているので、しみじみと昔話をする。夕方、図書館に行って【古代の神々と正義 松尾 光】、【父の娘たち 矢川 澄子】、【森 鴎外 鴎外の知的空間】を借りて来た。四月からは一度に五冊まで借りられるようになったので楽しみ。休日なのでチョコレートケーキを焼き、自家製オレンジゼリーを作る。三月になったので、お赤飯を炊いた。うららかな春の日に何もせずに過ごすのは最高の贅沢だ。
■2002.3.1
あっという間に三月が始まっていた。玄関に飾ったお雛様がまぶしい。久しぶりに会社に出ると、退社する同僚が挨拶に来ていた。今の時代、入社から退職まで仕事を変わらずにいる人はどのくらいいるのだろうか。新しい仕事が始まったので、関係者に頼んで資料集めを始める。人が打ち合わせに来て、新しい話を聞き、また、新しい出会いがあるというは、仕事の基本だ。そういう刺激に反応して、新しいアイデアが生まれる。家では閉じ籠って暮らすのが好きなのに、仕事のときは見知らぬ
人と仲良くなれる。
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