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■2001.10.31
今日で十月もおしまい。朝の電車が混んでいる。急に寒くなったから寝坊が増えたのだろうか。いつものバスが来なくて仙台に帰る友だちとタクシーで品川まで出る。帰って来たら、N響の招待チケットが届いていた。今年はできるかぎり生の音楽に触れたいと考えていたので嬉しい。ヒレカツを揚げて、冬瓜と椎茸の煮物、さつま芋の素揚げ、胡麻豆腐などをいただく。家族揃っての夕食は貴重だ。デザートにカルピス・キーウイゼリーを分けるが、これが定番になってしまった。食後、ELPを聴きながら静かな夜を過ごす。
■2001.10.30
図書館に行って、【D.H. ロレンス批評地図 キースブラウン】、【ブレイク 修正される女 今泉 容子】、【新編日本古典文学全集 連歌論集・能楽論集・俳諧集】 を借りて来る。新しい分野の本を読むと、世界が開けるようだ。工務店の方があちこち修理している間、ジャニス・ジョプリンを聴きながら子どもの部屋を片づける。お昼は花月の天箱そばにした。ここの蕎麦は盛りが多い。午後、久しぶりにELPを聴きながら、宿題を片付ける。部屋がきれいだと何をするのも気持がよい。夜、冷えてきたので冬用の羽毛布団を取り出した。
■2001.10.29
月曜日の朝いちばんの仕事を終え、いつもの報告書をまとめる。先週整理したメイルボックスに新しいメイルがたくさん入っていた。新しいページを構成しようとして途中で中断があったので、もう一度始めからやり直すことにした。集中して完成させないと、諸事情が変わってしまう。明日は家のことで工務店の方がお見えになるので、休暇を取ることにした。会社の知り合いを招く相談をして、予定日の候補をもらう。寒くなっても人が集まると温かい。
■2001.10.28
朝、早起きして高倉まで出かける。梨やとうもろこし、生椎茸、インゲン、大根、新米など買い、君津の農協まで足を延ばす。さつま芋や卵、韮など足りない野菜を仕入れて、木更津のお豆腐屋さんに寄る。最近、必ず寄るので顔なじみになって、おまけしてくれるのが嬉しい。帰り道、少し寄り道して、紅茶、スパゲティ、トマト缶 、メープルシロップなど保存食を調達する。お昼に鮭とアンチョビを入れて、海の幸スパゲティをつくった。茹で汁を200ccくらい取っておいて、それでソースを延ばすのがこつ。午後、野菜を茹でたり、煮たりと忙しい。圧力釜で、下の段に栗を入れて水に浸し、上にさつま芋を置いていっしょに茹でたら、うまくいった。 スイートポテトケーキを焼く。卵1個、砂糖70g、ホットケーキミックス200g、バター50g、コアントロー少々、牛乳150cc、さつま芋150g。茹でたさつま芋の皮を剥き、フォークで潰す。そこに砂糖、牛乳を入れて滑らかに混ぜる。卵を溶いてホットケーキミックスを混ぜ、溶かしたバターを流し込みながら木べらでかき混ぜる。これを混ぜてケーキ用の容器に流し込む。アルミのカップに入れても楽しい。余熱したオーブンに入れ180度で30分くらい焼く。焦げやすいので注意。タルカスのLPを聴き、夜はZEPに帰る。
■2001.10.27
朝、気持よく洗濯をして、午後文京区までセミナにでかけた。ストレスや疲労に負けないために、日頃の自分の食生活を見直すよい機会だったと思う。毎日努力して一万歩歩くことが大切のようだ。通 勤経路を東京駅からに変えてみようか。ここの25階にある展望台は一般解放されていて、専用エレベータで一気に駆け登る。展望台は360°で東京が見渡せた。小石川後楽園もあって、緑がとても多く感じられた。港区から見た風景とは少し違って面 白い。夜、豚シャブにして、野菜をたっぷりと取る。最後に卵おじやを作って、これが美味。
■2001.10.26
朝、いつもの電車に座れなくて、次の電車で東京駅で降り、都営三田線の大手町まで外を歩いた。お堀に囲まれた地形は江戸城が機能していた昔と変わらない。日頃歩くことが少ないので、早朝の散歩は気持がよい。季節がいいので、外を歩くと嬉しくなる。週末なので溜まったメイルをどんどん片付けて、ようやく8通 にした。メイルボックスが溢れていると気が滅入る。十月の爆発的な忙しさが一段落して、来週からは正常に戻るだろう。
■2001.10.25
朝八時半から会議。本社からよく知っている人たちがやってきて、実りある内容だった。三時に会社を出て、久しぶりに銀座を歩く。博品館でお菓子を見つけ、東京羊羹でどら焼きを買う。「銀座アキュイユ」 祭りが開催されてマーライオンが立っていた。ここに集う人々はみんな華やいでいる。新橋から銀座四丁目、そして東銀座まで歩く。この道のりがわたしにとっての銀ブラ。本日、十月大歌舞伎の千秋楽で、先代萩を鑑賞する。芸術祭だけあって、豪華な配役陣だった。江戸庶民の気分を味わい、お家騒動にわくわくする。最近、歌舞伎の講座を勉強したので、昔より理解が深まるようだ。平日の芝居鑑賞も気分が変わって楽しい。
■2001.10.24
廣末 保氏の本を通勤のお供に会社に向かう。これを読むと大学の講議の風景が浮かぶ。明日のミーティングの概要が見えて来たので、午後、資料作成に取りかかる。こんなとき、web の検索エンジンは役に立つ。pptで久しぶりに図を貼り込んでいたら、版下の切り貼りを思い出した。M$の製品はどれもうっとうしく疲れる。あっという間に帰る時間になって、一日が終わる。狂牛病騒ぎで怖いので、ヒレカツを自前で作った。山盛りの千切りキャベツを添えて、とんかつソースで食す。
■2001.10.23
新しい仕事を始めるための下準備がようやく整った。丁寧な仕事をする仲間と働ける幸せ。打ち合わせを2つこなして、五時前に会社を出て、バスに飛び乗る。週に二回歯科に通 っているが、慣れてくるとこれもまた小旅行の気分を味わうことができる。生きるには何にでもセンスが重要で、頭の良さと気配りは違う。今週は後半に大きな会議を控えているので、それなりに緊張している。何もないところから何か成果 を生み出すには、努力とは別の、センスが必要なのだ。
■2001.10.22
月曜日は午前中に会議がひとつ、午後も説明会があった。新製品のリリースの準備や、データ作成などに追われて走り回る。それでも先週に較べたら、極楽の一日。午後のコーヒーを楽しみ、溜まったメイルを片付ける。気がついたら、帰る時間になっていた。雨の中、珍しくバスが定刻に来て、六時半には帰宅する。夕食後、ZEPを聴きながら、ELPの特集号を読む。後からの評論よりもそのときの音楽を楽しむことができた幸運に感謝しよう。ELPは封印された過去であり、みだりに開け放してはいけないのだ。本物の時代を知っていることが、今になって貴重になって来た。
■2001.10.21
田園都市線に乗って藤が丘まで出かける。知り合いの家でBBQパーティとジャムセッションがあった。ここは本格的なスタジオを地下に作っていて、防音装置も完璧。二階のベランダで炭を熾して焼いた鮭、シシャモ、野菜は特別 美味。食べるだけで幸せになれるのだ。その後、ミニセッションでパープルのHightway Star を聴く。この臨場感がたまらない。東京をちょっと離れるとこんなすてきな町があって、丘に囲まれた地形は外国にでも出かけたようだ。馬喰町から、都営新宿線で神保町まででて、半蔵門線に乗り変えると田園都市線の中央林間までは一本。昔と較べて近くなった。
■2001.10.20
朝から晴れ渡って気持がよい。休みの日に晴れると得した気分になるから不思議。高倉まで野菜を買いに出かけ、食材も調達して帰って来る。お豆腐屋さんに寄ることにしたので、楽しみが増えた。ここの胡麻豆腐や絹ごしは絶妙の味わい。野菜がたっぷりあると、気持も優しくなる。昼下がりの午睡を楽しみ、夜は秋刀魚を焼く。採りたての大根にカボスをかけていただくと、自分の家がいちばんだと思う。頼んだワインが届いたので、また、人を呼びたくなった。
■2001.10.19
朝から締切りに追われて過ごす。周りの人を巻き込んで、校正チェックをお願いする。途中で絶望に襲われたが、気を取り直して、分担を決め、作業に掛かった。なんとか仕上げて、六時前に会社を出て、七時過ぎには家に戻る。週末の嬉しさを味わうというより、もう少し会社にいたかった。締切があるから仕事が完成するのだと思う。ZEPを聴きながら、幸せを噛みしめる。
■2001.10.18
今日も雨。一本遅い電車でいつもの席に坐る。午前中にひと仕事してほっとする間もなく、午後、別 の修正が入った。 今週締切の仕事が三つも重なって、明日中にすべて終わるかと少し心配。今日も乃木坂経由で祖師谷まで出かける。こんなときは、ZEPを聴きながら夜を過ごす。 忙しくても、元気で過ごせるうちはよい。
■2001.10.17
朝、雨の中を品川に直行。時間があったのでイタリアンバールでエスプレッソを飲む。セミナの受付手伝いをして、帰りに近くの本屋でレコードコレクターズを購入。11月号がELP特集で、久しぶりにこの種の雑誌を買ったら、昔のニューミュージックマガジンに体裁がそっくり。午後、会社に戻って、今週末に出すページのチェックをする。気がついたら、もう帰る時間になっていた。あと二日あるので、なんとかなるだろう。日曜日にBBQパーティに招かれているので、気分転換をするつもり。先日借りて来たアートブックを見ていて、見慣れた感じがしたら、なんとその方の作品カレンダーが部屋に掛かっているではないか。不思議な巡り合わせだ。
■2001.10.16
品川でセミナが始まった。お天気に恵まれて、荷物の搬入も楽々だった。午後、広報の担当と打ち合わせ。来週の会議のための下準備をする。来年の予算を確保するために発表資料を用意してもらう。仕事のやり方を少し変えたのでストレスが減った。締切のある仕事を三つも抱えていて、大丈夫だろうか。夜、久しぶりに家族揃って鍋にする。白菜とホウレン草を入れて、大根にかぼすと野菜をたっぷり取った。最後に卵雑炊にするのが我が家のお決まり。寒くなる前の予行練習のようなものだ。
■2001.10.15
月曜日の朝は戦場のように慌ただしい。依頼した仕事をチェックして、やり直しをさせる。業者も慣れると手を抜くので、基本の確認が必要だ。明日から始まるセミナの準備で、打ち合わせをした。朝晩は涼しくて、気持がよい。バスで乃木坂まで行き、そこから千代田線で経堂乗り換えで祖師谷に着く。こちらの路線の方が空いているので疲れない。途中、南麻布を通 ったが、昔いきつけのレストランが潰れて、ampmに変わっていた。この町は変わり身が早い。青山一丁目までは毎日通 った路線なので、いまでも懐かしい。だんだん知っている店が減って行くのが寂しい。
■2001.10.14
朝いつものように目覚めて、メイルをチェックし、また眠った。たっぷり眠った朝は心地よい。ホットケーキを食べた後、高倉に向かう。日曜日のせいか、人が多い。大きな梨がまだ残っていたので、買い求める。採り立ての野菜は次々と売れて行く。泥が付いたままの大根を見て、秋刀魚の塩焼きが浮かぶ。ここは往復で三時間もあれば楽しめる。いつもの豆腐屋さんに行くと、千葉から来たからとおまけしてくれた。午後、美術館に出かける。市内の中心部を歩いたが、人通 りがない。本屋さんに立ち寄り、雑誌をチェックする。わたしの好きな本や屋さんというのは、行くと必ず発見があった。そういう店が次々とつぶれて、マンションになってしまった。夕方、焼豚を作る。ざらめと醤油と老酒が基本だが、日本酒で間にあわせた。味醂は合わない。ざらめが味を引き立てるようだ。残った汁でジャガイモを煮る。青とうがらしが手に入ったので、焼いてから醤油に浸ける。日曜日は常備食を作り、一週間に備える。
■2001.10.13
上天気だった。外に出かける気になれない。CDプレーヤを直してもらって、ようやくZEPが聴けるようになった。ZEPが聴けなくて禁断症状が出ていたので、ほっとする。午後、午睡を取る。夜になっても、夏の宵のようにいつまでも温かく爽やかだ。グレープフルーツゼリーを作ったが、美味。秋の中に夏の日が隠されている。千葉市民の日に関連した催しがあったが、気分が乗らないのでパスする。心に余裕がないと絵を楽しむことはできない。
■2001.10.12
仕事の棚卸しをしてみる。時間を目的に合わせて使いたいので、まず判断して役割を振り分けることにした。こんなときはイントラネットが有効だ。社内なら全員見られるし、更新も簡単。なぜ気が付かなかったのだろう。新しい仕事を始める前に地ならしをする。新しいノートPCが届いたので、さっそく使ってみる。電源が二個あるのは便利だ。三時から早引きして、白山に向かう。美容室でゆったりとした時間を過ごす。ここは申告制で始めに月刊誌か週刊誌を選ばせる。家庭画報の重さを受け止めながら、女性誌にはリストラも同時テロもないのかと驚く。平和な時代だからこそ、女たちが化粧や衣服に高額な支出をするのだ。命が危険にさらされたら、カルチェもティファニーもないと思う。白山からの帰り道、春日、両国経由で大江戸線を使ってみた。ここはいつ乗っても空いている。
■2001.10.11
週に二日、小田急線を使っているのでかなり詳しくなった。下北沢で井の頭線と交差したり、代々木上原で千代田線に乗り入れたりとなかなか便利だ。経堂で準急を待ったり、柏行きが走ったりと面 白い。第四四半期が始まったので、仕事のやり方を少し変えてみることにした。ビジネスライクというではないか。能率を上げて早く仕事を切り上げたら、街に遊びに行こう。忙しくてwebを見る時間もない。もうすぐ週末。
■2001.10.10
激しい雨の中、仕事三昧の一日だった。ランチ・ミーティングがひとつ。午前と午後に課題を仕上げ、明日からまた新しいプロジェクトが始まる。日本橋で開かれているガラス工芸展を見に出かけるはずだったのに、時間が取れなかった。代りに11月の歌舞伎を知人と出かけることにした。この人とは、三年前の夏、二週間いっしょに過ごした仲良し友だちなのだ。年は離れているが話は尽きない。週末に美容院を予約した。楽しみを考えて自分を励まし、仕事をしている。
■2001.10.9
いつもと違う場所から電車に乗ったら、空いている。視点を変えるということはどんなときでも大切だ。会社に着くと、朝から仕事が行列して待っている。三連休の後は、4日間で一週間の仕事を仕上げるということか。周囲に多少の不備があっても、目的を達成するためには何度も粘り強く交渉し、結果 を出す。幸い、仲間に恵まれているので、適当に息抜きもできるのだ。またノートパソコンが動かなくなった。こちらはOSを入れ直せば直るらしい。忙しいときに限って、パソコンが壊れてしまう。Macに較べて大切にしていないのを感じているのだろうか。更級日記の研究を読んで、日記も文学の一つなら正確な技術というよりは文学的な虚構も許されるのではないかと思う。真実だけが美しいとはいえない。
■2001.10.8
朝のうちは晴れ間も広がっていたのに霧雨が降り出して、だんだんと大降りになった。車で買い物に出かけたついでに、遠くの本屋さんに立ち寄る。週末を千葉で過ごすと、車で乗り付けて本を買うという楽しみがなくなった。重い本を抱えて歩いて帰るのは嫌いなので、アマゾンを利用している。本屋というのは、入ったとき、その店の格がでる。雑誌とマンガだけという店は問題外だが、月刊誌と旅行ガイド、もうしわけにベストセラーが並んでいるところが多い。午後、更級日記の研究を読みながら、眠ってしまった。気づいたら夕方である。久しぶりにチョコレートケーキを焼く。新鮮な牡蠣があったので、牡蠣のオリーブオイル漬けを作った。夕食におでんをつまみながら、頂き物の赤ワインを開ける。野菜の揚げびたしは出汁を本格的に取って、美味。
■2001.10.7
早起きして館山に向かう。連休のせいか車がたくさん出ていた。野菜を仕入れ、頼んであった猫餌を引き取り、部屋に置く敷物を買う。館山で過ごす日はいつも夏の名残りのように暑い。北条海岸にはたくさんの帆船が泊まっていた。夕方、同期会の準備会があって、その後ホテルの下見に出かける。こんなに毎月会っているのに、正規の同期会があるのだ。野菜の揚げびたしの決め手は出汁にあった。鰹と昆布でしっかりと出汁を取ってみりん、醤油で味付けする(だし汁3カップ こんぶと鰹節で濃い目に取る、醤油大4、砂糖小1、みりん大3、 赤唐辛子2)。これは応用が聴きそうなので、週末の料理に加えよう。
■2001.10.6
お休みなので子どもの衣類を入れ替える。九時半に気が付いて図書館に出かけた。【Garden Project 井田 照一作品集】、【丸井コレクション 20世紀版画の軌跡展】、【更級日記の研究 安 貞淑著】、【岩波講座 歌舞伎文化の諸相】、【岩波講座 歌舞伎の空間論】、【河竹登志夫 歌舞伎論集】を借りて来る。図書館にコンピュータが導入されたおかげで、蔵書整理の間は貸出期間が延長された。画集はいつまでも手元に置いて眺めたいから、嬉しいことだ。夜、茄子と鶏肉の中華炒めをつくるが、これが絶品。 茄子を縦6つに切り、油でさっと揚げる。鳥肉は千切りして電子レンジで酒蒸しする。鍋に茄子と鶏を入れてソースを絡ませる。最後に細く刻んで水にさらした白髪ねぎを添える。ソースの材料(ごま油..大4、醤油..大2、酢..大2 すりおろした生姜..大1 XO醤..大1)。
■2001.10.5
三連休の前は前夜祭のようにみな晴れ晴れとしている。全員が休みなので、後からひとり遅れを取り戻す必要がないのが嬉しい。今週締切の仕事をなんとか完成させた。予定していない仕事ばかりやっていたような気がする。新しい仕事が二つも来て、来週も忙しくなりそうだ。まず遊びの計画を立てて、その合間に仕事をしているのでなんとか続いているが、学生のように宿題を毎日出されたらうんざりしてしまうだろう。ウオールストリートジャーナルに、AMR, アメリカン航空、TWAなどでは数百人の社員による自発的な賃金カットの記事が載っていた。テロ事件以来、どこの航空会社も大量 のレイオフを始めているが、社員が自ら給料の一部を返還するというのは初めて聞く。
■2001.10.4
夜、内幸町を歩いていたら、日比谷シティ薪能を行なっていた。夜能にしては明るすぎるのが欠点だが、地下広場を活かして舞台が造られているので、正面 舞台が歩道から良く見渡せる。音響も素晴らしい。あの鼓の音と、謡は死者の舞いだ。故なくして亡くなった人々たちの叫び声にも似て、立ち止まって聞込んでしまう。あの事件以来、こういう音楽に敏感になってしまった。ミサ曲を聴けば涙するし、重くくぐもった謡曲を聴いても遠く昔の戦乱に明け暮れていた日々を思う。大名たちが愛したという能は、明日の命の保障すらない戦国の世にこそ似つかわしい。だから、今ぴったりとくるのだ。新橋で仕事仲間の送別 会があり、こちらは明るい退職だ。次の当てもないというのに、彼はつかの間を休暇を楽しんでいるようだった。
■2001.10.3
朝会社に着いたら、延期になったセミナが復活していた。慌ててホテルの手配、資料の準備などに取りかかる。本日予定していたことは何もできなかった。テネシー・ウイリアムズの絶望的な人生への叫びは時には共感するが、いつもでは疲れる。この本の七つの物語は謎解きになっている。彼がD.H. ロレンスに傾倒していたことを初めて知った。ロレンスは100年も前の人なのに古さを感じさせない。テネシーの閉塞感、絶望感は今の時代も変わらない。傷付きやすさから他人を傷つけることまで暗示的だ。アメリカ南部の町の退屈な日々は想像できる。北部の近代的、工業的な暮らしとは違う伝統が今も息づいているのだ。
■2001.10.2
昨日、歯を抜いたので大事を取って休暇にする。猫の爪研ぎを新しくし、夏日のような天気だったので猫を洗った。二匹とも気持ちよさそうに湯舟に浸かっている。タオルドライして、日当たりの良い部屋に入れておく。残りの冬物の衣類を出して、陽に当てる。いずれ来る冬の日はまだ遠い。ZEPを聴きながら洗濯をし、ついでに雑巾も縫ってしまった。家から一歩もでない一日も楽しい。抽き出しから使いかけのJRカードを発見。図書館に行くはずが忘れていた。
■2001.10.1
激しい雨が降ったり止んだりする。月曜日はレポート作成で忙しい。午後に打ち合わせが一つ。夕方頃にようやくデータが届いて月例報告をまとめる。タクシーで恵比寿まで出て、渋谷、下北沢、成城学園、祖師谷と電車を乗り継いで歯の治療に行く。昔、わざわざ自動車免許を柴崎で取ったことを思い出した。小田急沿線は馴染みがないので私鉄沿線の勉強になる。帰りは下北沢で急行に乗り換え、代々木上原で同じホームで柏行きに乗り換え、国会議事堂、東京経由で帰って来た。夜の上りは空いていて快適。東京でも千葉行き始発がたくさんあるのを発見。明日は静養のため休暇を取る。
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