SANTANA [SANTANA ABRAXAS]
サンタナといえば、まずこれが頭に浮かんで来る。よく聞き込んだアルバム。今聞いても、ブラック・マジック・ウーマンなどはぞくぞくする。カルロスのギターの冴えとわかりやすさが、このアルバムの驚異的なヒットを生んだのではないだろうか。あちこちに聞き覚えのあるフレーズが出て来るのは不思議だ。たしか73年の6月頃、東京武道館でサンタナの日本公演があった。Caravanseraiの記念公演だったのかもしれない。カルロス・サンタナは白いガーゼ地の服を着ていて、まるで伝道師か砂漠の王子様のような真面目な顔をしていた。極彩色の音楽を生み出す魔術師のようには見えなかった。